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議会議案第9号選択的夫婦別姓制度の議論を求める意見書の件
選択的夫婦別姓制度の議論を求める意見書の件
上記の議案を摂津市議会会議規則第14条第1項の規定により、次のとおり提出する。
令和3年10月29日提出
提 出 者    
      摂津市議会議員
村 上 英 明
香 川 良 平
西 谷 知 美

選択的夫婦別姓制度の議論を求める意見書

平成30年2月に内閣府が公表した世論調査において、夫婦同姓も夫婦別姓も選べる選択的夫婦別氏制度の導入に、賛成または容認すると答えた国民は66.9%であり、反対の29.3%を大きく上回ったことが明らかになりました。
婚姻制度や家族の在り方と関係する重要な問題です。現行の民法では、婚姻時に夫婦のいずれか一方が姓を改めることと規定しています。このため、女性の社会進出等に伴い,改氏による社会的な不便・不利益を指摘されてきたことや旧姓の使用が認められていない資格なども有り、姓を維持するために法的な保障の少ない事実婚を選択せざるを得ないなどの問題が生じています。
また、少子高齢化による一人っ子同士の結婚や子連れ再婚、高齢での結婚も有り、改姓を望まないと考える人や現行の民法では改姓をしなければならないことなどから結婚を諦めてしまう人がいるなど、非婚や少子化につながる要因にもなっています。
 政府は旧姓の通称使用の取り組みを進めていますが、社会的なダブルネーム管理コスト、個人識別の誤りのリスクやコストを増大させる等の問題も指摘されており、根本的な解決策にはなりません。
このような状況から、国連の女子差別撤廃委員会は、日本政府に対し女性が婚姻前の姓を保持する選択を可能にするよう再三にわたり民法の改正を勧告しています。
司法においても、平成27年12月の最高裁判決に引き続き、令和3年6月の最高裁決定においても、夫婦同姓規定が合憲とされる一方、夫婦の氏に関する制度の在り方については、国会で論ぜられ、判断されるべきであるとされたところですが、依然として国会での議論は進んでいない状況です。
よって、国におかれては、選択的夫婦別姓制度の議論を行うよう強く要望します。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和3年10月29日
摂 津 市 議 会